会長 平野ユキ子
コロナ禍に見舞われて三度目の春を迎えた。ウイルスの持つ特性に依り、コロナ株は変異を繰り返して増殖を続け、ここ岩手でも毎日感染者が発生している現状である。
とは言え、経済を廻すことも考えなくてはならないと、社会の動きも徐々に回復しつつあるのは、世界の潮流のようである。
そのような中、盛岡白百合学園同窓会はここ2年休止していた総会を今年は開催することと理事会で決定された。遠方からの参加者の多い支部長会議は開催せず、参加者数を絞っての『総会開催』となった。
皆様方に久しぶりにお会いできる機会が三年越しに叶うこととなり、まずは慶びに堪えないと申し上げたい。
扨て、私が会長になってここ数年だが、感じたことを申し上げておきたい。
それは、『生徒数減少』である。
今年の高校への入学者数は百十数名とのことである。私が高校在学中は一学年四百名弱、高校全体では千名を超えていたことを思うと隔世の感がある。
出生率が低下し、人口減少の状況下では、現状どこの高校でも生徒数が減少しているが、私立の学校にとっては大変な危機ではないかと、つい心配になるのではある。
これは一般論だが、生徒数の減少は、特に私立の学校の経営上、充実したサービスを提供できなくなったりするし、在学学生にとっても競争率が落ちてしまうというデメリットが生じ、負のスパイラルに陥りかねない。そうならないようにするためには、是非とも入学者を増やす方向にもっていかなければと感じる。
盛岡白百合学園の良さは私たち同窓生が一番よく知っている。是非とも皆様のご親族やお知り合いの方々に盛岡白百合学園の素晴らしさを語り、入学者を増やすご協力を賜りたいと願うものである。
1892年創立という、岩手県で一番の歴史ある女子教育の灯を明るく掲げ更なる発展を、と願う昨今である。