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News Release

2015.02.20

本のソムリエ

    本のソムリエの画像本のソムリエの画像

    「2014白百合読書年」
    これは今年度高校図書委員会のスローガンです。
    例年にもまして気合が入っていたその活動の一つに、委員自らが読んでみてこれぞと思った本を短く紹介する「読書案内コーナー」の充実があります。
    短いコメントに加えカット絵や写真なども添えてあって、作品を手に取ってみようかなと思った生徒もきっといることでしょう。
    ところで、今やたいていの本屋さんでも見かけるこの手作り書評ですが、以前、盛岡にある本屋さんがブームの火付け役になった本というのがあります。以下が私の新聞スクラップに貼り付けてある記事で、今、これを思い出したところです。

    『お茶の水女子大名誉教授の外山滋比古さんの「思考の整理学」(ちくま文庫)が先月31日の増刷で101万5400部となり、文庫化から23年で100万部を突破した。ロングセラーがミリオンセラーに化けたのにはわけがある。
     同書は「ものを考えること」をテーマにしたエッセー。83年に「ちくまセミナー」から刊行。86年に文庫化され、21年間で17万部が売れた。
     転機は06年秋。盛岡市の「さわや書店」が「もっと若い時に読んでいれば……」という手書きポップをつけると突然、売れ始めた。筑摩書房販売課がこのポップを大手書店などにも広げ、キャッチコピーとして帯文にすると08年夏までに累計は51万部を超えた。同課の大河久典さんは「若い学生にも年配にもアピールするコピーだった」。
     第2の転機は08年。東大と京大の大学生協で書籍総合ランキングの1位となった。「東大・京大で一番読まれた本」のコピーで展開するとさらに爆発的に売れた。7月に外山さんが東大で講演したことも追い風に。大河さんは「ネット社会の情報過多の中で多くの人が悲鳴を上げている。“あふれるような情報ならいらない”と忘れることの背中を押してくれる内容が響くのでは。』(2009年9月8日朝日新聞)


    盛岡市民なら誰もが知っている老舗「さわや書店」がこう紹介されたのです。ブームに火がついたと紹介された本の著者外山滋比古氏も、本校創立100周年を記念して建てられた白百合ホールの記念講演にお迎えした方。そういうこともあって、ともにうれしい記事としてスクラップにしてあったのでした。

    ついでに言えば、信州の諏訪中央病院名誉医院長の鎌田實先生も、ご自分の著書をこのさわや書店さんが紹介してくださってとお礼方々、こんな文章を自身のブログで書かれています。
    『このさわや書店には、伊藤さんという伝説的な“本の虫”がいた。
    しっかりと本を読み込み、気に入った本はポップを立てたり、ラジオ番組で紹介したりしながら、本の面白みを伝える本屋のプロフェッショナルのような男である。ぼくの「がんばらない」(集英社)も、この男に発掘してもらった。「がんばらない』は、ある時期、東京や大阪よりも、盛岡のさわや書店で突出して売れていた。
    ぼくは、この本屋のプロフェッショナルにお礼を込め、2回、ボランティアで書店で講演会やサイン会をした。』
     
     ところがこれには後日談があって、一部を訂正されていらっしゃいました。
    『8月17日のブログに、2000年の発売当初、『がんばらない』(集英社)という田舎医者の本にスポットライトを当ててくれた岩手県のさわや書店の話を書いた。そのさわや書店がまたしても火付け役になって、「思考の整理学」(外山滋比古著、ちくま文庫)という古い本がベストセラーになっている。ぼくは、てっきりさわや書店の伊藤さんのシワザと思っていた。しかし、そうではないという。
    この「思考の整理学」に火をつけたのは、32歳の松本大介くん。
    「もっと若いときに読んでいれば」というポップを立てて、読者にアピールした。これがヒットにつながったと伊藤さんは言う。
    伊藤さんは、自分の後輩であるが、自分では決してつけないようないいキャッチコピーだったと、松本くんのことをほめている。
    うーん。
    「もっと若いときに読んでいれば」
    このワンフレーズは、たしかに人に訴える力がある。伊藤さんは、本屋だから本を売りたいのだが、「売りたい気持ち」よりも、「伝えたい気持ち」を大切にしているという。9年前に『がんばらない』をいろんな手法で紹介してくれたときも、読んだときの感動を伝えたかったのだという。本の虫、本のソムリエ、本のプロフェッショナル。こういう人がいい本を発掘し、読者に手渡してくれるというのは、ありがたいことだと思った。というわけで、「思考の整理学」の火付け役はさわや書店の松本くんだったことを、お詫びして訂正いたします。』
    です。

    本のソムリエかあ。いい言葉だなあ。と、その時しみじみ味わったことも今思い出しました。
    図書委員のメンバーも、ますます腕を上げて、ぴったりのワインを選んでくれるソムリエのように、全校生徒たちを本の世界に酔わせてくれるますように・・・。

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