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News Release

2012.11.30

ピタゴラス

    高三の他、中学校3年生の数学を担当する伊藤潤一先生は数学教育協議会副委員長の肩書きを持つ御仁で、趣味が数学という根っからの数学者ですが、今年の夏から、仙台に本社を構える河北新報のコラム「微風 旋風」に先生の随想が掲載されています。
    昨日11月29日は「ピタゴラス」という題のものでした。以下がその全文です。ご紹介します。


    三平方の定理の授業。
    「ピタゴラスって知ってる?」
    「知ってるよ」
    「ホウ?」
    「♪ピタゴラスイッチ」。あの独等のメロディーの合唱が始まった。
     人物のピタ後タスは知らなくても幼児番組のピタゴラスイッチは皆知っているのだ。そうだ、昔、似たようなことがあった。
    「カラスなぜ鳴くの? カラスの勝手でしょ」
     これがホントの歌詞だと思い込んでいたのだ。テレビの力はすごい!
     ピタゴラスは2600年前のギリシャの哲学者で「数は万物を統治する」という視点で世界を理解しようとした。
     彼は小石をいろいろな形に並べて考察した。小石を正方形状に並べると「4」や「9」ができる。そこで、この数は「正義」と結び付けられた。「縦横が同じ」=「おあいこ」=「公正さ」=「正義」ということか。正方形を表す英語「スクエア」はこの意味を今に残している。
     また、彼は弦をはじいて弦の長さの比が1対2、2対3、3対4のときに音が調和することを発見、この比を基にドレミの音階を作った。そして天体の運行も音階のように調和していると考えた。
     彼にとっては一つひとつの数が個性をもった存在で、その比が世界を特徴づけているのである。
     現代人にとってピタゴラスの視点は余りにも素朴で楽天的だろう。でも現実が混沌としていればいるほどこのピュアな視点は輝きを増すような気がする。
     「博士の愛した数式」(小川洋子著)の博士と家政婦の会話。
     「君の靴のサイズはいくつかね」
     「ほお、実に潔い数字だ。4の階乗だ」(4の階乗とは4x3x2x1のこと)
     博士もピュアな人である。だからその生き方が感動を与えるのだろう。
     ところで、ピタゴラスイッチの番組のコンセプトは、日常の世界に隠れている不思議な法則を意識することらしい。
     この番組は大人が見ても実に面白い。面白いと感じる心は、ピタゴラスのピュアな心につながり、スイッチはそのきっかけになるということか。

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